既報の「蚊・媒介・デング熱・他」にてデング熱の蚊の問題などに一般論のような平易な文章を書いたつもりが、一部の方よりご注意を頂きました。

その内容は、「他のことならまだしも、駆除に関することであれば専門的な見地から世論に問うべきではなかろうか。」というものでした。

参考までに申し述べさせて頂きますと、ネズミは専門分野ですが、蚊の問題は専門外と言いたいのが本音ですが、ただ立場上知っていることがあるのも事実なので、今回のチュウ太郎日誌となりました。

デング熱の蚊が、代々木公園ら上野公園に至るまで、近隣の公園に拡大してしまったことが、私は残念な問題と思慮しております。

くい止めることができたハズと思えてならないのです。

理由は<初動>に誤りがあったと思慮致します。なぜなら、デング熱のウィルスを媒介する蚊、ヒトスジシマカの行動範囲の認識に間違いがあったと考えられます。

なぜなら、8月28日に日本防疫殺虫剤協会という団体で、専門家の召集があり、現地に専門家が集まりました。

この時、噴水横のベンチを起点として、半径75mの範囲で円状にフェンスが設置されたのです。

しかし、デング熱の発症については、潜伏期間があり、その2日~15日と言われる潜伏期間が経た後に、半径75mという設定は正しいのか、という問題です。

風に乗って移動する。

また、代々木公園だけで128名の感染者が出てしまったように、これらの感染者を刺した他の蚊が新たに感染し、新たな蚊が他の人間を刺し、新たに感染させるという、感染の輪が広がってしまったと考えられます。

なぜなら、8月28日の専門家が集まった時点で、その周囲には何も知らない人々が、ジョギングしたり、ダンスしていたり、日常的に楽しんでいたからです。

代々木公園のA地区という広い範囲を閉鎖処置したのは、9月4日になってからであります。

また、同公園には路上生活者がかなり多く生活しており、彼らの飲み残しの飲料缶など、雨水が入れば繁殖を助長してしまいます。

彼ら自身も感染者により、被害の拡大に影響する可能性も低くありません。

彼らの健康状態の把握も行政は、行わなければならないでしょう。

お役人の判断では、近年は毎年200人ぐらいの人々が、海外に渡航して感染している報告があり、治療さえすれば大した問題ではない、と楽観されているのではなかろうか、と推察する次第でありますが、被害を拡大させてしまったことは事実であり、来年から毎年のように感染者が出てくるのではなかろうかと心配しています。

発症した時点で、公園を全面閉鎖し、専門家の大量動員により、代々木公園の蚊を全滅させること。

排水升などの繁殖原因となる箇所を徹底攻撃することなど、迅速な作戦行動を展開していれば、封じ込められた筈と思えてなりません。