家じゅうが動物園みたい
現地調査に行く前に、そのファイルを見てスタッフ全員のエンジンが掛かった。
何しろ、2社見積もりに来て、「無理だから帰る。」と言ったそうだ。
そして、1社は、「この家は、リフォームしてからでないと、駆除施工は無理だから、リフォーム代と駆除費用を合わせて540万円と言った。」と聞いて、スタッフ全員のやる気に火が付いた。
これら3社の対応でお客様は諦めてしまい、捜しに探し、弊社にお問い合わせがあった。
すると、弊社のおバカ軍団のハートに火が付いた。<やったろじゃないか>といういつもの自分達の自尊心に着火したのだ。
現場が基本的に好きな私は、時間が許す限り、現地調査に同行するが、この現場も同行できた。
外部から見ると、そんなに古い訳でもないし、壊れかかっている住宅という訳でもない。
入ってみると、内向的な性格のひとり暮らしの男性が居て、各部屋が種類の違う動物を飼育している。
最初の部屋は、小鳥たちが自由に飛び回っている6畳間で、畳はフンだらけ。
次の部屋は、猫の間。3匹の猫が親子だそうだが、悠然と寝転がっている。
その隣の部屋は、彼自身の部屋というか、荷物ばかりの部屋で、奥にベッドだけがある。
そして、一番奥の部屋は爬虫類の部屋で、水槽の中に、トカゲ、蛇、・・などが生息している。
ちなみにご本人の承諾を得てブログに書いております。
そして、2階への階段を上がろうとしたら、彼がこう言った。
「2階は全部の部屋が、ネズミ部屋のようで、怖くて4年間ぐらい上がっていません。この間、電気屋さんがベランダから屋根に上がると言って、階段を登ろうとしたけれどやめてしまい、庭から梯子を立てて屋根に登りました。その電気屋さんも『2階は凄いことになっていますね。』と言っていました。」
弊社のスタッフもこれを聞いて、一度退散し、車両に戻った。
防虫スプレーを全身にふりかけ、室内履き用の特殊な靴を用意し、口にはマスクという完全武装して2階へ行った。
何しろ凄い。ネズミが走り回っている。
夜行性のハズが関係ない。そこらじゅうに居る。
大きいネズミも居る。
東京23区のゴミ処理場も任されているので、デカいのには慣れている筈のスタッフが、本当にデカイと写メを撮っている。
一部の部屋の隅は、抜け落ちて1階の天井裏と一緒になっている。
ハクビシンが入ったことのある形跡もある。
扉の一部は腐って落ち、猫が自由に出入りしている。
調査結果は、まず、≪ダニ駆除≫、そして、≪ダニ駆除≫。
そのあと、≪殺菌消毒≫再び≪殺菌消毒≫する。
それから、後片付けなどしてくれる便利屋さんに入ってもらい、一斉に処分する。
小鳥の部屋は、部屋全部を自由にしてしまうのではなく、部屋の中に大きい鳥小屋を金網などで作って差し上げる。
そして、・・それから、・・・。最後に掃除屋さんに入ってもらう。
調査報告書の前半に、ネズミ駆除の話しは出て来ない。
そして、費用が○○万円となった。独身男性のお客様は、大喜びとなってご用命頂いた。
ネズミの駆除で難しいと聞くと、弊社の施工軍団はスイッチが入るけれど、掃除が大変となると、意気消沈。元気が出ない。
それにしても、リフォーム業と駆除業をセットで営業する業者が最近増えて来ているので、ご注意されてはいかがでしょうか。