今日、貿易収支の発表があった。
平成25年の収支が、11兆4745億円の赤字だそうだ。
3年連続の10兆円を超える赤字で、赤字の常態化してしまっている。

なぜなら、貿易収支の赤字の原因は、石油・石炭・天然ガスなどのエネルギー関連の輸入コストが上がっていること。スマホなどの家電製品なども輸入額が多いこと。工場などの生産拠点が海外に移転していることなどが原因と報じられていて、これらの報道も概ね事実であろう。

すなわち、日本国内は、生産しない、働かない、働いて生産したものでも海外製品に負けている、という状況なのである。

こんな貧乏化している国なのに、ベースアップだの好循環だの言っている。
本当の好循環というのは、貿易収支も黒字化し、膨大な国債発行等の予算上の収支が改善傾向になった時に、初めて分配しようという話になるのではなかろうか。

こんなことを書いていても、弊社はネズミを獲るだけのサービス業であり、製造業ではない。豊かな国づくりには貢献していないのではないか、と考え込んでしまうことがある。
どうもサービス業が虚業的であり、実業ではないと落ち込む次第である。
よって、弊社としては、40歳~65歳という社会的には再雇用の難しい年齢層をひとりでも多く雇用して、全員の生活を支えることができる範囲の社会貢献であり、経営努力ではなかろうかと考えている。

株価は先行指標だから、数か月に企業の経営成績が良くなる会社が多いというのは理解できる。
しかし、円安になって一部の輸出企業が恩恵を被って、過去最高益などというのであって、相場に浮かれて山分けしているように思われてならない。
財務省の発表では、これから2年間に物価は6%上昇するという。
デフレ脱却というシナリオだから、そう言うのかも知れないが、毎年3%の連続昇給が可能な企業はあるのだろうか。
なければ、国民の生活は苦しくなるということを宣言しているようなものではなかろうか。