先日、都内のあるビルでイタリア料理店を経営されている方から現地調査の依頼があった。
行ってみると、案の定である。
ビル全体を駆除しなければ、ビルイン・テナントのイタリア料理店は、完全駆除ができない。
通常の駆除業者であれば、毎度!とばかりに、店内に出没しないように内装壁を閉鎖して、店内に出没しなくなり、一丁上がりとなって、駆除費用を請求する。
しかし、ビル全体の駆除をしていなければ、当該イタリア料理店の天井裏や壁の裏側には、ネズミは生息し続けていることになる。だから、ビル全館の駆除を実施しないと、お金を捨てるのと一緒です。と説明し、上層階のマンションの管理組合の同意を取り付けるまで交渉した。

しかし、最初のイタリア料理店の店主は、ビル全館の管理組合の仕事まで紹介してやったのだから、自分のイタリア料理店の駆除代金を負けろという主張をしてきた。

「日本人のビジネスと、イタリア人のビジネスのやり方は違います。」もっとサービスして交渉に応じるべきだ。と値引き交渉をしてきたのである。

私から言わせれば、過去に何回も駆除を実施しては再発している訳で、本来の完全駆除のためにビル全館の駆除の必要性を説いたのは、私の方であって、管理組合の理事長様にも話しを通したり、まとめたのは不動産管理会社であって、イタリア料理店の店主ではない。

このイタリア人オーナーの主張で、当該ビル全館の駆除計画は、頓挫してしまった。
本当にビルの場合は、全員の合意形成が難しいし、いずれは、どこかの駆除会社がディスカウントして仕事を成約するのである。
当社としては、マンションやアパート物件など、他社で止まらない案件ばかりご紹介頂くことが多いが、正直なところアパートなども最近の若い人の≪ドタキャン≫には閉口させられることもある。

本当にみんなが勝手なことを言っているように思えてならない。