12月ともなってくると、ネズミ駆除の依頼が一時的に増加する傾向である。お客様が依頼される理由は、「屋根裏でネズミの走る音がする。」というものが大半となるのが特徴だ。
ニュースや天気予報で、連日のように「今年一番の寒さ」という表現が使われ始める頃である。この時期になると、外気温が一気に下がってくる。
ネズミ達は、天井裏や屋根裏に生活圏を移動するのである。それまでは、床下などに生息していたものが、直射日光による屋根の温度、屋根裏の温度など室温の上昇しやすい場所が、魅力ある生息域になってくる。
それまで床下などに生息していたとすれば、何の音もしない。だから、気がつかない。ところが天井裏で走られると、気になって寝られない。などということから駆除の依頼件数が急増する時期なのである。
現地調査にお伺いすると、「つい最近になって侵入した。」「それまではこういうことはなかった。」と繰り返されるのである。もっと前から生息していましたよ、と説明しても信じない。お客様ご自身の経験が優先される。
床下の多量のフンなどお見せするとやっと理解されることも少なくない。季節によって生息域を変更するネズミ。時に羨ましいとも思うことがある。住宅ローンに追われていると、生息域を簡単には変更できない。