最近のアレルギーの原因の95%がダニと言われている。皮膚科のお医者様は、「ハウスダストとダニが原因と思われます。」と説明される。確かに、ハウスダストというのも5%程度はあるらしいが、ダニが生息しやすい環境がハウスダストということなので、同義語ぐらいに解釈して良いと思われる。
昔の家は、隙間だらけで風通しも良かったから、ハウスダストも貯まりにくかったが、最近の家は気密性が高くて断熱性にも優れ、実に快適になってきた。ダニもネズミも同様である。
ところで、ネズミに寄生しているダニは、人間を噛むことはほとんどない。多くの人々は、ネズミに寄生しているダニが人間も噛むというように理解しているようだが、間違いである。
ただ、ネズミに寄生しているダニのフンや死骸を他のダニが食べることで増殖してしまう。その結果、いろいろなダニが増殖してしまい、人間を噛むことに繋がるのである。
まあ、どっちでも良いなどというと叱られてしまうが、要するに掃除しなさいと神様が言っておられるのである。

もうひとつ、ダニ駆除に関する誤解についてご説明させて頂くと、ダニ駆除すれば、ダニは居なくなると期待されてしまうことがある。私の考えでは、無理だと考えている。「私の考えでは」とお断りした上での自説としたのは、「完全にダニを駆除できます。」という業者様の生活を脅かしてはいけないので、あくまでも自説とさせて頂きます。

例えば、畳。
専用車両に来てもらって、すべての畳を高温処理して畳の芯の部分まで生息しているダニを駆除したとします。これは完全駆除できます。
しかし、その畳を戻す部屋の方は完全駆除できるのでしょうか。ほとんど困難であると考えます。ですから、戻した畳に再び生息し、増殖してしまうのです。しばらくの間、極端に減ることは間違いありませんが、根絶して居なくなるということは有り得ないと考えます。
例えば、ソファーにしても外周部は薬剤を散布したり、燻したりして退治しても、内部までは浸透しにくいのです。
文部科学省が定める乳児院の理想的な環境の基準でさえ、1平方メートル当たりのダニの数については、300匹以下なら理想的な環境としてOKしている。それが現実である。だから、ダニの場合は完全駆除ではなく、限りなくゼロに近いぐらい減らしますが、再発しない保証はありません。というのが正解ではないでしょうか。あくまでも自説ですが。