先日、前原さんが日銀の会議に出席し、いわゆるインフレターゲットの政策を主張し、物価上昇1%を目標に設定するように主張された。日銀側の抵抗で受け入れられなかったが、もうそろそろデフレを食い止めないと経済が好転しないことは明らかだ。
世の中、デフレになって久しい。私も100円ショップが大好きになったし、世の中の物価の何が正しいのか、理解できなくなった。
昨日、500mlの飲料が欲しくなって100円ショップに立ち寄った。その時に、傘を見つけた。私の大好きな75㎝という大きいサイズの傘。価格は315円となっている。そのサイズが1本しか残っていない。
どうせ、傘はなくしてしまうから、などと買うための口実が頭をよぎった時は、すでに手にしていた。飲料と共に支払って外に出た。
この傘、骨の本数が足りない訳ではない。普通の傘である。貧弱さや強度不足など感じる部分はない。正直なところ、余りの安さに買ってすぐに、大丈夫なのか、と疑いながら広げてみた。恐らく中国製です。どこにも書いてないが、メイドイン・・何て言う文字を探していた。
材料費、作る人の人件費、完成品を港まで運ぶ運賃。船の運賃。そして、日本の港から物流センターを経て、各店舗に配送される。これらのすべての運賃が含まれている。通関業務の手数料や保険料もコストに入っている。そして、店舗のマージンなども間違いなくある。これらをすべて足し算して、315円になっている。
確かに高い傘だと、骨は軽いファイバーだったり、16本の骨だったりするけれど、実用性においては8本で充分である。
政治家や日銀がどんなに頑張っても、国民の収入が根本的に変わることがなければ、安い物に人々は吸い寄せられる。
先日は郊外の大型100円ショップに行った。メジャーを見つけた。7.5メートルまで測れる。幅は25ミリだから、折れ曲がりにくい。このメジャーがなんと、315円である。
同じ日に、ホームセンターに行ってみると、何と2,650円出さないと、同等品が購入できないことが分かった。物価という価値の価格、どうして100円ショップでは315円で売れるのであろうか。不景気は業者ではなく神様が民衆に味方した結果のように思われる。民衆の支持があって、100円ショップや安売り衣料店が繁盛しているようだ。