先般、群馬県下の飲食店経営者のお宅に招かれた。この経営者の経営する飲食店のすべては、弊社にて予防的な駆除施工を内装工事の前に施工しており、ネズミもゴキブリも住み付けない構造になっている。
この経営者が自宅を新築するから、相談に乗るように言われ、自宅に招かれた。行ってみると設計施工をする建築会社の社長とその会社の一級建築士のふたりがソファーに座っておられた。
すると、経営者さんが土地の面積、建蔽率、容積率など話し出すと、一級建築士が北側の道路車線が・・など、最初は建物の全体としての大きさや東西南北の向きなどが説明された。
さすがに、5店舗も経営されていると予算に余裕があるようで、私どもの常識とは違う世界を感じた。

話は玄関から始まった。経営者の社長が私に意見を求めてきたので、私の考える玄関とは、「国で言えば、国際空港に検疫機能があるように、玄関でウガイができること、簡単な手洗いと消毒ぐらい可能にしておくと良いのではないでしょうか。ですから、小さくて良いから洗面台が必要ですね。」と言ってみたところ、誰も反論することなく、良いことだ。これから肺炎の怖い年齢位になるので、実に有効である。という決定を頂戴した。
次に廊下、玄関からの廊下など、幅が+30センチは欲しいと言いました。車いすが曲がり角で転回できるようにするための幅です。これも採用になった。
最後の経営者ご自身の寝室の設計では、ベッドの向きに並行で隣の壁の裏側の浴槽を配置しておき、天井にレールとホイストを設置すれば、ベッドからホイストで釣り上げて、隣の浴槽まで運び、ホイストでお湯の中まで下ろすことができると考えると申し上げたところ、これも採用となった。
また、外装でも屋根材によって、垂直壁の外壁も覆ってしまうことを提案した。数年おきに実施しなければならない外壁塗装が不要であるし、隣接地が火災でも安心できると考えた。コスト削減になると喜ばれて採用となった。
細かいことは色々とあったけれど、<家族とは何か><自然との共生><安らぎとは>など、建築士さんと哲学的なやり取り、概念的な話など、様々の内容に時間の経過するのも忘れて楽しんでしまった。

帰り道、関越自動車道に乗ってから、言い過ぎてしまったかな、私の家ではないのに、責任はどうするのか、・・などなど、悩み始めてしまった。言わなきゃ良かった、世間一般の住宅でやっていないのには、それなりの理由があるに違いない、など、否定的な見解が頭の中を巡ってしまった。あぁーっ。難しい、求められること、言って良いこと、言わなくても良いこと、言わない方が安定すること、また良い教訓となった。