「すいません。脚立を壊してしまいました。」・・・社員から携帯電話に連絡があった。
「どうした、誰かケガしたのか。落ちたか。」・・・社員が現場で脚立から落ちたと連想した。
「落ちたのは脚立だけです。」・・・最初は、意味不明だった。
「ケガはしなかったのか。」・・・ケガだけが気になるので確認した。
「誰もケガしていないです。脚立が車の屋根から落ちました。」・・・やっと理解した。

  聞けば、ルーフキャリアーという車の屋根の上に荷物を乗せるものがあるが、そこから落ちたということらしい。
 現場が終わり、帰る際に、ゴムバンドなどで止めるのだが、それを忘れたとのことで、走り出して高速道路の走行中に、ついに脚立が落ちてしまったとのことだ。

  そっからが、バカな二人組みである。

 深夜の高速道路は、大型トラックやタクシーなど、時速100キロは超えているのに、ふたりはとっさにバックしようとした、最初に運転していたB君は、慌ててまっすぐバックできず、A君と交代し、B君は車外に降りて歩いて脚立を取りに戻ったのである。A君はバックが上手だが、それでも首都高速道路でバックしたと言うから、ばか者二人組みである。

 事務所に戻ったふたりに、よく生きて帰ってきた。バカ者と叱ると、「そんじゃ脚立は落としたまま帰って来いというのですか。」と言うから、「その通りだ。だから、高速道路は落し物が多いところなんだ。」と説明した。

 「5段の脚立は、恐らく5,800円前後のものだと思うけれども、ふたりの命は、これ以下なのか。こいつら二人組みは、これから危険性のある仕事は、全部ふたりに任せようか。」というと、「異議なし」の声、全員一致の即決があった。「2011年最優秀おバカさんで賞」
の決定した瞬間でした。

 現場に懐中電灯やデジカメを忘れて帰ることは、過去にもありましたが、自動車から走行中の落し物は初めてであり、驚いてしまいました。

 それにしても、後続車両の方など、さぞかし驚かれたと存じますが、世間様に申し訳なくお詫びする次第でございます。今後は再発防止策を徹底して、気をつけたいと存じます。