先日、あるブティックの女性のオーナー様より、ネズミ駆除のご依頼があり、お伺いしてみると、確かに目撃されているというから、ブティックの店内にネズミが生息していると予想して拝見したけれども、フンがない、食べる物がない、足跡もないなど、どうにも生息していない様子なのでその旨を伝えると、そんな筈はない。
もしそこまで言うなら、今晩の営業終了後、粘着シートを敷き詰めてほしい。そして、明日の朝にでも回収に来てほしいというのである。日曜日の夜に敷き込んで、月曜日の朝に再びお伺いするというスケジュールになった。
その女性オーナー様のネズミが居るという根拠は、「毎晩、猫のリリちゃんがお店に降りてきて、あそこの隅でじっとしているから、あま棚の裏側に居るハズよ。」というのである。どうやら弊社の技術者の見解より、愛猫のリリちゃんの行動の方が確実なのではないかとお考えのようだ。
そこで、言われるままに敷き込んでみました。そして、月曜日の朝にお伺いしようとしたところ、「私は動物病院に行ってきますけど、主人が留守番しているから、自宅の方の電話番号に電話して下さい。」とのことだった。愛猫が病気にでもなったら、大変なことになる、と想定済みでしたが、今思うと女性オーナーの猫好きもほどほどにしておいた方が良いとの結論でした。
行ってみて理解できました。聞くところによると、土曜日の深夜に帰宅したご主人様が、2階のドアを開けたところ、愛猫のリリちゃんは、女性オーナーに指図されて毎晩のように店内を巡回する生活習慣が身についていて、サッと飛び出し階下の店舗内に侵入してしまったわけです。(この習性を見て女性オーナーは、お利口さんというわけです。それに対して、開けてしまったご主人様をおバカさんと言っているわけです)
びっくりして慌てふためいて走り回る猫ちゃんと、早く止めなければと必死になり、粘着シートの下に、また粘着シートがくっつき、おまけに転んでしまい、パジャマ姿に8枚もの粘着シートが付いてしまったそうです。マネキンの商品も倒れ、粘着シートについてしまい、サンダルもダメになり、獣医さんが開く朝までの間、猫ちゃんも奥様もじっとして大変だったそうです。
パトロールという生活習慣で1階店舗に降りたリリちゃんは、大変褒められている一方で、バカだチョンだ。とご主人様は、怒られまくりのへこりっぱなし状態でした。猫ちゃんは獣医さんのところで髪の毛をカットし、シャンプーして毛穴のチェックを受けて帰宅されたそうですが、ご主人様は、「床屋代、オレ千円で、猫1万」といいつつ、奥様に心配されることもなく、しょげて凹み続けておられました。