先日、ある南の島へ行ってきた。エメラルド・グリーンの美しい海で日本からの観光客が島の経済を支えている。その島のホテルでネズミが出没し、地元の業者ではどうにもならないから見積もりに来てほしいというのである。日本からの観光客が来なくなったら、経営が成り立たないし、地元の保健所の格付けである一定以上のランクにならないと、日本の観光業者は相手にもしてくれないとのことで、存亡にかかわる重大事とのことだった。
その島を訪れて朝の市場に行ってみたら、マグロが水揚されていた。ところが、そのマグロの体の随所に、ピンポン玉のような丸い穴があっちこっちに空いているので、不思議に思い市場の関係者に尋ねたところ、サメが追いかけてきて噛み千切っていた食べられた跡というのである。見た目が悪いので日本に出荷していないし、地元でセリに出すとのことだったが、サメに食べられたマグロは美味しいそうだ。
その昔、リンゴを栽培している農家の方から、同じようなことを聞いたことがある。虫が食べて傷ついたリンゴは消費価値が下がるから、出荷せずに自分達で食べてしまうとのことだったが、美味しいんだよ、本当に一番おいしいのは虫が良く知っている。との説明だった。

そんな昔の話を思い出しながら、マグロの体を見ていると、時速数十キロのスピードで水中を逃げ迷うのに、サメが追いかけて追い付いて食べてしまうというのだから、その凄まじさは相当なものだろうと思われる。

ところで、ネズミに関しても同じことが言えます。スーパーマーケットのお米売り場でも、お米の専業の販売店でも、ネズミ駆除に何回となくお邪魔しているが、どこのネズミもそれぞれのお店で最も高価なお米しか食べないのです。これ本当の話です。
先日も、あるお米屋さんで、店頭には20種類ぐらいのお米が陳列されていて、どれも食べていないのに、お店の奥の一番端の方に置いてある、玄米の最高級品という最も高いお米だけ、被害にあっていました。袋を変え、置き場所を変えても、見事に見抜いて、同じお米ばかり食べてしまうのです。
スーパーマーケットなどでは、他の商品ならまだしも、高い袋入りのブランド米が食べられるようになってしまうと、損害も大きいことから弊社のような駆除業者に依頼が来るわけです。
ネズミは、袋の一部分だけを少量食べては、他の袋も破ってしまうという、あちこち食べるという習性があります。ですから、被害も大きくなってしまうわけです。
ある製菓メーカーのあるお菓子は、どこのスーパーマーケットでも、コンビニでも、取り扱いがあって、ネズミが生息していれば、必ず食べるのです。それを見て弊社の従業員の中には、ネズミ達が選んで食べるんだから、間違いない確かな製品ですよ、と変に自信に満ち溢れた言い方をする者まで出てくる始末です。情けない人間。超能力のネズミ。弊社も忙しいわけですわ。