住宅という一生で最も高額な買い物をするのに、内容は吟味されていないのではなかろうか。と疑問に思うことがある。
例えば、住宅の基礎の工事に関して申し上げるならば、基礎のコンクリートにしっかりと住宅を止め付ける役割がアンカーと言われる鉄製品である。
この鉄製品、ネジになっていて、ボルトで締めて固定する訳だが、日本製とも中国製とも書いていない。
スーパーマーケットで、鮭を1切れ買うにしても国産なのか、ノルウェー産なのか、どこなのか原産国表示を見る人は少なくない。
それなのに地震大国で、耐震だの、制震だの、免震だの、言っている割には、肝心な鉄筋の強度に興味を持っていない。
そんなこと、素人で知る術もない。という人も少なくないと思うが、各都道府県には、産業技術センターというものがあり、東京都にも東京都産業技術センターというものがある。
東京都産業技術センターでは、都内4か所において、金属の強度を検査してくれる。
ざっくり簡単で若干無謀かも知れないが、例えば、国内メーカーの鉄筋と中国製の鉄筋では、100:70ぐらいの強度の違いがある。
「お客様、基礎の鉄筋アンカーは、松・竹・梅と3コースございますが、いかがされますか。」と聞いても良いのではなかろうか。
高くても消費者は選択する方もあるだろうし、国内産業も守られるのではないだろうか。
すなわち、政治家はルールを策定すれば良いわけだ。
食品で原産国表示ができるのに、建材についてできないハズがない。
消費者が安かろう、悪かろうを望むか、高くても我慢しても良い物を、と望むかそれは自由だとしても、高い価格を取っていて消費者を騙すようなビジネスは、放置するべきではないと思えてならない。