ある会社に、天然記念物級の『憎めないアホ』がおります。
フーテンの寅さんより、
もう少し上を行くレベルのアホであります。
何しろ天然モノですから、本物です。
ハートは純真ですけど、
やること成すこと、アホでドジなのです。
この『憎めないアホ』がスマホを買って、
ニコニコしているのであります。
なぜか、その理由を私なりに想像しながら、
ウォーキングをしておりましたら、
理由が見えてまいりました。
ですから、ここからは、
あくまでも私の想像と創造であり、
おバカな落語ネタのようなものですがお付き合い下さい。
その天然モノが、入れ込んでいる、
通い詰めているのが、フィリピンパブ。
当然にタガログ語と英語だけど、
こちとら天然モノのアホですから通じない。
学歴に中学居眠り3年というのがあれば、それに該当する。
勉強嫌い、英語嫌いの彼が、ある日の夕刻8時頃、
我が家の玄関からピンポーンと突然やって来て、
我が家の娘に突然質問しました。
「サンキューなのか、それともテンキューなのか、正しいのはどっち。」
という質問です。
これ本当にあった実話であり、ここは想像ではありません。
「娘が上の歯の後ろに舌を付けて、離しながら☆ンキューよ。」
というと3回ほど練習して、
早速フィリピンパブへと国際親善に向かったのであります。
そいつが、スマホを買ったのです。
翻訳や通訳の機能を手に入れたのです。
英語であれば、こちらから話せば、
電話の相手には英語で伝わるというから、
ふたりの間に通訳が居るのと同じになるわけです。
メールだって翻訳してくれる。
一緒に居れば、画面に日本語を書くと、英語になる。
天然モノでも、意志疎通ができるわけだから
画期的なことになるわけです。
万が一、結婚にでもなったらどうなってしまうのか。
披露宴では、右手はスプーンやナイフかも知れないが、
全員が左手でスマホを耳に当てている。
またはイヤホーンをみんな付けている。
国際会議場のようですね。
披露宴会場に入るには、
ご親族でもスマホを持っていないとダメ、
なんていうマナーが通用するようになるかも。
ハネムーンに行ったとすると、ベッドでは大変だ。
イヤホンがからまって外れてしまうかも知れない。
イヤ、会話はいらないかも。
生活のすべてのシーンがスマホと共にある。
これ本当になってしまうかも知れない話です。
また、パソコンではスカイプとかいうシステムがあって、
画面を見ながら相手と電話料金も無料で話しができる。
便利になったものです。
テレビ電話システムなんて、
一流企業のお偉いさん専用の物かと思っていたら、
家庭で誰でも可能になったわけです。
昔は、「チチ、キトク、スグカエレ」なんていう電報が来て、
夜行列車に乗って、
私が着くまでお父さんは、生きててくれるかな、
間に合うかな、なんてやきもきしながら、
生まれてからのそれぞれ時代の思い出なんかを思い返しながら、
駆け付けたもんですが、これからは違う。
パソコンの画面見ながら、
「あっらーパパ、元気そうじゃない。本当にお世話になりました。」
なんて海外に嫁いだ娘さんとも画面で手を振って
臨終の挨拶なんていう時代かもしれない。
最近のスマホの機能があれば、
視力障害者の方など随分と便利だそうです。
スマホに向かって、メール来ているのかな、と質問し、
スマホが3通来てますよと答える。
じゃ読んで下さい。と頼めば、
スマホが読み上げる訳。
スマホがひとり人間のように対応してくれる。
本当に便利だ。
コミュニケーションを改善してしまう機械。
その進化は、世界を変えてしまうかも知れない。
アラブで戦争が多いのは、
スマホがアラビア語に対応していないから、
何て言うことになれば、良い時代になるかもね。