世のため、人のためになる仕事とは何か。
考えさせられることが多い。
例えば、サッカー選手。
時代の花形職業であり、多くの歓声と共にファンは熱狂する。
所詮、人間が線を引いてルールを決めている。
手を使ってはならない、足で蹴る、という基本的なルールがある。
考えてみると、相手の守っているネットの中にボールを蹴り入れたから、何になるというのであろうか。

下手糞な演歌歌手の歌、低俗すぎる漫談、これらの仕事が高額のギャラを受け取る、と聞くと社会の評価は何なのか、疑問に思う。

先般、ある医療器械の開発やら特許などに従事されている方のご自宅に伺った。
このような方が熱心に仕事されてこそ、日本の医療機器は世界の一流品として通用するし、世界各地で人々の命を救っている。
単に命が救われるだけでなく、日本の国際競争力は維持され、日本経済を支えている。
このような仕事をされる技術者などに青少年が憧れるという構図は成立しないものだろうか。

本当の意味で世のため、人のためになる仕事とは何か。
青少年に考えさせたり、気が付かせたりする教育や科目はないのだろうか。
生き方を問う。
生きると言うことや職業というものの価値を考えさせる科目がないものだろうか。

「君は、大きくなったら、何になりたいの?」と聞くと、その多くが「サッカー選手」という回答が返って来る。
世の中を熱狂させる力がサッカーにはある。
以前に、居酒屋と巨人と大鵬が居たから、この国には革命が起きなかった、とある本で読んだことがあるが、そろそろ国民全員が浮かれている時代ではなくなって来たように思われてならない。