政治家の多くが、世襲制度になっていて、社会的に批判されている。親の地盤と看板を背負って立候補し、親の票をそのまま貰って当選する。確かに問題になる。

弁護士だって、外交官だって難しい試験があるのに、何も知らないおバカでは、問題になる。また、親が政治家ではなく、本人が本当に有能な人、努力した人が、なかなか立候補できないという点などについても、問題がある。良く理解できる。

しかし、世襲制度が良い点もある。政治家でなければ、むしろ良い点が多いようにも感じられる。

先般、このブログにも書かせて頂いた弊社社員の父親のケース。その父親氏が約4カ月間にわたり、我が家で夕食していたので知ったのであるが、その父親氏は、鍛冶屋さんだったと知った。ご自身も認める頑固な職人だったそうだ。

職人は、徹頭徹尾頑固が<ウリ>になる要素がある。弊社スタッフのその子も頑固そのものである。ネズミの駆除作業については、頑固一徹で採算性など一切気にせず、何しろ曲げない。

生まれながらにして、まずDNAがある。父親が何年間も培ってきた職業意識、または、その先祖の時代から培ってきた職業意識がある。これらの先天的な情報が継承されている。そして、後天的な要素としても、職人の家に育って、職人を見続け、職人の話を門前の小僧習わぬ経を読むように、刷り込まれている。一種の英才教育かも知れない。

出来上がりは、顔かたちからしてそっくり、考え方と言い、頑固さと言い、徹頭徹尾職人なのである。
この遺伝という視点から考えれば、紛れもなく素質そのものであり、生まれながらにして持っているのである。よって、専門知識さえあれば、医師の子は医師でも良いし、より良い環境で優秀な医師になる可能性も決して低くない。