あるお客様から、取引実績について聞かれました。「駆除施工を依頼するのに、他社と比較していて、ねずみ家グループさんの場合、これまでの施工実績などホームページに記載されていないけれど、信用性が評価できない。」という内容でした。

 確かに同業他社様の場合、施工実績とか、主要取引先などとして表記している会社がありますが、先方の広報の担当者とか、総務部の許可など取った上で表記しているのでしょうか。

 まず、先方が同意してくれる筈もないと思います。弊社の経験では、東京都の運営する上野動物園様が唯一快諾して下さいました。施工した際に、「お宅の会社はどうして施工実績などを掲載しないのですか。他社がどこも止められなくて、我々の事務所でさえ、悪臭が酷くてやっと、ねずみ家グループさんに止めてもらえたのでほっとしているけど、こんな特殊な施設でも対応できること、もっとアピールすればよいのに」と言われました。その際に、「それでは弊社のサイトで掲載させて頂いても宜しいですか。」とお聞きしたところ、「勿論ですよ。」と快諾して頂いた事例はありますが、極めて少ない事例のひとつだと思います。

 しかし、それ以外は、ほとんどの大企業様の場合、お断りしたいという回答ばかりでした。特に外食関連企業様の場合、「とんでもない話です。」とお尋ねした当方の常識を問われるしまつであり、以来、弊社では一切の掲載をしていない。

 また、一般の方には提示しておりませんが、企業様の場合は契約書を締結してから業務に取り掛かりますが、その際に「守秘義務」という規定が必ず盛り込まれています。この規定を厳格に守れば、施工した実績を外部に公表することは、許されないという考え方もあると思うのは、弊社だけでしょうか。

 すなわち、宣伝効果になるから、という目的で「宜しいですか。」と聞くこと自体、憚る(はばかる)という精神的なブレーキが効いているという感覚でしょうか。

 このブログでも何回か、書いてきておりますが、日本人の優れた精神構造の中に、相手を慮って(おもんぱかって)という、相手に聞くまでもなく、自ら控えるという姿勢が相手に配慮する姿勢として重要だと考えます。

 何事も利益優先というのは、いかがなものでしょうか。ただ、お客様のおっしゃる、実績が見えないから不安だ、という声もよく理解できます。対応に苦慮したまま、思い止まっております。これが弊社の考え方です。評価は口コミや結果で出すものと考えておりますし、幸いにも評価して頂き、仕事を頂戴できております。