ある駅前のビルの2階で営業されている居酒屋さんからネズミ駆除のご依頼を頂いた。それより2週間ほど前に現地調査に伺った日は、日曜日だったこともあり、1階の蕎麦屋さんも、3階のダイニングバーも休業日だと思っていましたが、平日の午前中から施工を開始して、午後1時30分までに終わらせて欲しい、とのご依頼だったので、平日の午前中に行ってみて驚いた。
 1階の蕎麦屋さんは今年の3月まで営業していたが、・・3階のダイニングバーも2ヶ月前に閉店し、・・4階の麻雀屋さんは、去年の10月から・・、と相次いで閉店されていた。

 そして、それらの閉店された店舗が、従来であれば、店内の内装を解体して、スケルトンにして明け渡すというのが一般的でしたが、最近のお店は解体する費用がない。そのうえ、家主も新規の人に貸すのに、内装工事代金が安く済むとか、居抜き物件を探してくる経営者もあり、そのままの内装でモヌケの空という状態になっている。
 人間社会は、悲しんでいる経営者、失業した職人達や店員の皆さん、みんな困っているし、ネズミの社会も同様になっている。

 1階に生活していたネズミ達も、3階のネズミ達も、いずれも2階の店舗しか営業していないので、2階の店舗は大変なことになっている。

 何しろ、そこらじゅうに穴を開けられ、その店舗の経営者曰く、毎日のように粘着シートに捕獲がある。だけど減る様子がない。困り抜いて私共にご依頼頂いたとのこと。

 時代は不景気であり、ネズミ達も困ってしまっている様子が手に取るように見えてしまうのである。不景気とは言いたくないが、実際のところ、以前にはなかった状況が増えているのは現実ではなかろうか。