先般、焼肉店においてユッケを召し上がったお客様が、4人も亡くなられた。悲しいニュースだった。ある弊社のお客様の焼肉店のオーナーは、「あんな危険なものは最初から分かっていたから、自分のお店では最初からずーと扱っていないよ。」とおっしゃるのです。だから、危険だということを知っている人は、居たわけです。
 それなのに、厚生労働省は、<生肉を加工する場所も基準があり、その場所で加工した肉しか、生食をしてはならない>と規定しているというのです。そして、「昨年は牛肉においてはそのような基準をクリアした加工所から出荷されたものはない。」とのコメントをしている。
 厚生労働省の役人は、焼肉屋に行ったことがないのか。と問い質したい。規則だか、規定だかあっても、罰則規定がないから、という理由で取り締まったことがない。というのである。法津国家の言うことか、何のための規定なのか。亡くなった人達は、当然に安全なものを食べたと思っているはずだ。出荷した生肉業者もロクデナシ、金儲けのために売り続けたお店もロクデナシ、取り締まらない役人もロクデナシ。情けない。

 例えば、アメリカの例で言うと、ホテルを保健所が調査に入るとランク付けされます。ネズミが居たら、最低ランクになります。そして、そのランクが一定以下のランクの場合ですと、旅行会社が団体旅行客を斡旋してくれません。旅行会社も危険性のあるホテルなど紹介しないのは当然です。だから、ホテル経営者達はネズミの駆除には、本当に必死です。

 お陰様で国内だけでなく、海外からのお仕事も頂戴できるようになり、助かっておりますとかっこよく言いたいのですが、実は短期間の滞在期間のうちに、巨大なホテルの全館からネズミを駆除しなければならず、できればやりたくない仕事と言えます。
 そのうえ、外資系のホテル経営者達は、月次決算ですので、毎月報告し、施工内容をプレゼンして、毎月契約更新なのです。ちょっとでもマイナス評価があるとすぐに契約解除となります。

 罰則がなくても、ランク付けぐらいできる筈です。または、罰則規定を作れば良いではないですか。国民が食中毒になることが分かっていて、放置していた場合、「未必の故意」という犯罪行為になるというのは、曲解でしょうか。