われわれの仕事は、ネズミを殺すこと、追い出すこと、などですが、時として遭遇し、追い詰めて殺すことがあります。
他社様のように殺鼠剤を置いたり、粘着シートを使われたりしているような施工方法の場合はありませんが、弊社の作業の中に通称<ハンティング>とか、<ゲーム>と言う作業があります。
スタッフの誰かが、<ゲーム>開始です。と言えば、それは厨房内のいずれかに、ネズミが居て、その動きを捕捉し、追跡していることを意味しますし、他のスタッフは同時に非常線を周囲に設定し、逃走できなくしていよいよ勝負に臨むわけです。
ネズミも命懸けですから、向かってくることもあります。なかなかスリルがありますが、最後の止めの時に、新人社員にモリを持たせ、突き殺すことを指示します。これがなかなかできません。モリを持ったまま、震えだす人もいます。じっと持ったまま、30秒ぐらい経過すると、代わって下さい。と言って、結果的に突き殺せないという場合もありました。
これが不思議なもので、2ヶ月ぐらいすると慣れてきて、そのうちに、<ハンティング>と言って、今日こそは仕留めてやる、などと意気込んで出かけるようになり、この仕事は毎日がハンティングで面白いです。と楽しみ始めてしまうから不思議です。
先日も、昨晩の現場は初日だったから、一晩で29匹も仕留められました。と大喜びで挨拶した社員がおりました。担当のチームリーダーに聞けば、代わって下さい。と3回頼んだ人間とは思えないと言っておりました。