お客様からお問い合わせを頂くと、どんな建物で、侵入口がたくさんあって閉鎖する個所が多いのかどうか、木造か鉄筋コンクリートか、いろいろなことが分からないとお見積もりできないので、お客様のご都合に合わせて、お伺いして現地調査を実施させて頂き、戻ってからお見積書を作成するわけですが、現地調査は無料というのが業界の通例なので、弊社もそのようにしております。

 お伺いしたお宅は、目黒区内の住宅で、ご依頼者から「敷地内に入らないで待っているように」との注意があったので、門の前でお待ちしていると、○○リフォームとボディーに書かれた軽自動車に乗ってきた人が、名刺を差し出してきて、「私はこの家から依頼されている者です。ついては、マスコミで有名な方であり、今後のこともあるので直接会話しないで欲しい。」と言われました。
 「ということは、弊社をお客様にご紹介されたということでしょうか。」とお尋ねすると、「紹介するわけではない。」と答えるのです。

 よく分からないまま入っていくと、マスコミで有名なのではなく、時代劇で日本中だれも知らない人がいないぐらい有名な俳優さんでした。そして、そのリフォーム屋さんが「さぁ、侵入口を探して下さい。」というのです。この時点で、ピンときました。やっと気が付きました。自分達で施工していて、侵入口が分からない、どうやって施工して良いのか分からないのです。
 そうこうしているうちに、次々に侵入口を見つけてしまう我々に対し、その俳優さんご自身が、「私はここを見つけましたが、これはネズミの侵入口ですか。」と聞いてきたのです。直接会話しないように言われていたので、どうしようかと判断に迷って、リフォーム会社の人間を見ると、どうぞ直接話して下さい。とジェスチャーで表したので、丁寧に俳優さんに説明して差し上げました。
 本当に悪徳なリフォーム会社でした。本当はこのような場所で公開してしまいたいぐらいですが、面倒なことになっても嫌なので、今回は伏せますが、今後同様のケースがあった場合には、公開を前提に社内基準を設けて、悪徳業者を明解にしたいと考えております。