昨日、ある飲食店から電話があって、店内をネズミが走って困っているので、捕ってほしいというのです。そして、殺さないで生け捕りにして欲しいというのです。殺されてしまっても、粘着シートに捕まってしまっても困るというのです。
長年この仕事をやっていますが、根絶して欲しいとか、完全皆殺しとか、一匹残らず駆除して欲しいというような仕事の依頼ばかりなのですが、今回はまったく違いました。
聞いてみると、このお店のお隣のお子さんが、ペットとしてネズミを飼っていて、それが逃げ出して飲食店に入り込み、どこかに潜んでいるというのです。最近ではペットショップなどでも販売されているそうで、外国産の可愛いネズミだそうです。
このお客様、どこの業者に電話してみても、殺してしまいます。という同じ返答ばかりで、とても生け捕りは難しくてできないとのことだったそうです。〔お話を伺うと予算的に難しくて他の業者様は断られたようです。〕
ですから、『殺さないで下さい。』というご依頼なのです。最初は、とても難しいご依頼だと思いました。日頃から、生け捕りという経験値が少ないだけに悩みましたが、お客様のご予算なども考え、結果的には、「ドラッグストアで捕獲器を購入され、設置されるのが最も安上がりの方法ではないでしょうか。」とご提案し、お客様もご了解され、それでもダメならご連絡下さいと申し上げました。
その後、ご連絡がないということは、再びペットとして収まるべきところに収まったようですが、一時的に自由になりたかったネズミの気持ちも理解できるような気がします。
また、捕獲のためにネズミ捕獲器を設置させてくれた飲食店様も何となく暖かいものを感じましたが、外国からのネズミが逃走と聞いて、業者としてはハクビシンなどでも困っており、複雑な思いでした。