先日、仕事で静岡県浜松市を訪れた。
最近は毎週のように浜松に来ている。
例によって、美味しいラーメン店など探してみたりしていたが、ある時、『静岡おでん』なる看板を見つけ、今度来た時に入ってみよう、ということになっていた。

そして、今回の訪問で、その見かけた看板の付近を捜して廻ったけれど、その『静岡おでん』なるものが見つからなかった。
そこで、静岡県警の長上交番という交番を訪れ、「東京から来て、『静岡おでん』の食べられるお店を探しています。教えて頂けますか。」

東京から仕事で来て、ついでに・・と言い忘れ、東京から『静岡おでん』を食べるために来た、と誤解させてしまったかも知れないと反省はしてみたが、後の祭りである。

まず、本署に電話連絡して頂き、「長上交番の■■ですが、○○部長ですか。東京から・・・という人が探して見えて、・・・コンピューターで調べて頂けますか。」と問い合わせして下さった。

「問い合わせの返事が来るまで、取り敢えず、お茶でもどうぞ。」とお盆に冷たい麦茶まで持って来て下さったり、お巡りさんご自身が、焼津のご出身で、東京の大学に行くまでは、塩辛に、イカが使われることを知らず、塩辛はカツオの内臓だと思っていた。などと名産までご案内頂いたり、「『静岡おでん』は昔は駄菓子屋にあったものだ。」などとご説明まで頂いた。

好感度抜群、接客はおもてなし級のホテルにも負けず、ただひたすら恐縮し親切というものにどっぷりと漬かることができた。
うっかりお名前を伺うこともなく、失礼してしまったけれど、交番というところが人と人のふれあいの場所になるということを改めて知らされた。

交番制度は、イギリスの交番制度に学んで明治の頃から導入されたと聞いたことがあるが、地域に密着し犯罪の抑止力に効果を上げながら、心の接点になるとは、本家のイギリスでもあることなのだろうか。
長上交番のお二人のお巡りさんに改めてお礼を申し上げたい。