ねずみ家チュウ太郎の業務日誌と謳いながら、ネズミに関することが書かれていないから業務日誌ではない、として異論を唱えられる方が少なからずいらっしゃいます。

その通りです。

 

今日は、久々のネズミの話です。

 

3月中旬からタイのバンコクにおける某有名企業様からネズミ駆除のご依頼を頂いた。

海外からのオファーは要員の訓練やプライドの持てる仕事して、基本的に大歓迎である。

収支では大幅な赤字でも、その意味は小さくないと痛感している。

 

今回はバンコク。

昨年2月に8日間現地調査し、同業者も廻って見て、粘着シートを使っていないのには驚いた。

事前の知識は多少あるものの、いざ駆除施工のご依頼となると、ちょっと訳が違う。

まず、リーガル・チェックを受けた。

中山達樹先生という弁護士の先生がおられる。

東大出身でシンガポールの大学では大学院も出られ、現地の駐在経験あり、東南アジアのことなら、この先生の右に出る先生はそういないと思われる。

東南アジアに進出したいなら、この先生のドアを叩いてから、すべてを始めた方が良い。

事務所は国会に程近い。

セミナーは内容が濃厚な分だけ、速射砲のような速さでドーパミンを沸騰させないと付いていけないぐらいである。

凄いのは、専門分野だけでなく、頂戴した年賀状には100キロマラソンを走破したこと、昨年は海外16カ国を回られたことなど、年初から文武両道ぶりに敬服したのを覚えている。

 

そして、この先生から学んだことは、

①サービス業は外資は49%までしか出資できないこと。

②サービス業を営む場合、日本人1名に対して、4名の現地人を雇用しなければならない。

③現在は、タイの失業率は0.5%であり、昼の仕事でも労働者が集まらないのに、深夜の閉店後の仕事となったら、タイ人は応募して来ない、とのこと。

④現地法人を作る場合、外国人1名に対して、200万バーツの資本金が必要であり、邦貨では600万円に相当する。

 

現地に3名常駐させようと考えると、それだけで1,800万円必要になる。

非関税障壁でタイのサービス業は守られているのか、それとも鎖国状態でサービス業の進化を妨げているのか、大いに疑問に感じる。

 

ミャンマーやラオスならともかく、タイのような経済成長を遂げ、東京より超高層ビルが多いのに法律による規制は、ノウハウの交流を妨げていると感じざるを得ない。

 

今回のオファーはその他の事情も含めて考慮し、

見送ることとした。