最近の自動車の技術的な傾向というと、ハイブリッドや電気自動車が注目されるけれど、ここ10年ほどの傾向として、コンピューター化がある。

自動車がコンピューター化されてきて、故障なども専用のコンピューターを接続すれば、たちどころに故障箇所が判明するそうだ。
また、運転席で文字情報を読み取ると、瞬間の燃費から、オーディオ関連、エアコン関連、カーナビ関連、なども全ての情報がデジタル表示される。

このような技術の進化によって、街中の自動車修理屋さんが困っているそうだ。
まず高額の専用コンピューターを持っていない零細の業者は、お手上げになる。カーディーラーなどでは、必要なコンピューターからソフトまで、すべてが揃っていて、どんな修理でもできるが、街中の自動車修理業では、対応できない修理が増えてきているという。

先日も修理屋さんに聞いた話であるが、あるお客様が、最新型のロールス・ロイス・ファントムを購入し、事故などの際の自動録画システムを後付で設置するべく業者に依頼してきたそうだ。ところが設置しようとしたら、電源のラインが光ファイバーになっていて、電気を取るところがないので困ってしまったとのことだった。やっとの思いで車両の後部で電源を見つけ、カーペットなど必要な内装を剥がして、車両の前まで配線を持ってきたらしい。。昔なら簡単な配線が、至難の業になっていると言う。

一方、ドライバーにとっては、コンピューターがダウンしてしまうと、車両の全ての機能がダウンしてしまうことから、急な停止状態になってしまう。頭脳の部分が侵されると全身が機能不全になってしまうなど、人間の脳疾患と似てきた。自動車は、そこまで賢くなったのかも知れない。

その点、弊社では私が病気で倒れても、日常業務には何らの支障もない。頼られていないのか、脳として機能していないのか、進化せず、指示命令できていない経営者として猛省しなければならないと実感するに至った。