埼玉県のある倉庫、建築面積だけで約2000坪以上ある。この広い倉庫が、どこの駆除会社も止められず、弊社が止めてからもう半年が経過しようとしている。

 この倉庫は、実は弊社の特務社員が常駐しているのである。それが白ヘビなのである。この白ヘビ、雨の降る日に、この倉庫近くの水田や畑が両側に広がる田園地帯を走行中に、車道を横切っていたところを、急停止して一命を助けたという美談から始まる。

 全身が真っ白で、その珍しいにびっくりしたが、捕獲して連れ帰るわけにも、・・。そこでグッドアイデアが閃いて、この倉庫の現場に戻って、そっと放し飼いにしたのである。それからというもの、毎月の定期メンテナンスに行くと、この白ヘビ探しから始まって、毎回違う場所に勤務先を少しずつ移動するという、白ヘビの転勤命令が我々の主たる業務になっている。捕まえては、移動させる。この繰り返しで近隣のネズミ達は皆無になった。

 そんなある日、弊社のスタッフが会社に戻ってきて、日報を書こうとしたら、部長がきょうは、●●物流センターだったでしょ、あそこの白ヘビ君は、どこで見つけた? と聞いたところ、今日は見当たりませんでした。と言うなり、お前達は何をしに行ったんだ、何もしないで帰ってきたのか、と言われていた。

 みんなが頼りにしているのか、心配しているのか、いつの間にか、人気者になっていた。