ある居酒屋チェーンで、本部の管理セクションの責任者の方から依頼がありました。
日本全国に店舗展開しているが、ある店舗(特定できないようにさせて頂きます)が最もネズミの被害が酷くて困っている。これまでにも何社もの駆除会社に施工してもらっても、どうにも止まらないどころか、ネズミが増えるばかりだ。
・・・とおっしゃるのです。
それで早速、遠路はるばる機材を積んだ弊社の車両にて旅気分の遠征となりました。
そして、お約束の時間帯にお伺いしてみると、店長さん曰く、「ネズミが酷くて困っている。」とおっしゃるのですが、厨房内にも店内ホールにも、フンが少ししかない。裏側にある倉庫の食材も齧られているものの、そんなに酷いわけではありません。
そこで、もう一度、「どこが最も酷いのですか。」と伺ってみると、「全部です。厨房から店内に至るまで、すべてにネズミが往来していて、最悪です。」とおっしゃるわけです。
すなわち、このチェーン店の場合は、我々プロの目からすると、大阪のある店舗の方が、恐ろしく酷い状況なのです。その店舗は、弊社が現地調査に伺った最初の時など、電気を点灯しただけで、10匹前後のネズミ達が、そこらじゅうを走り回っていました。
配送されてきた発泡スチロール入りのカツオなど、発泡スチロールを喰いちぎり、中に入って氷もかき分け、かぶりついている状況でした。ネズミ様の残り物を人間が食べているような状況でした。その店舗の責任者は、「最近は前より増えたかな。」と平然と言っていました。
すなわち、店舗の担当者によって、酷いという状況の認識に個人差があるということです。
この個人差で振り回されることもあれば、早期の駆除が達成できる良いアドバイザーだったりするわけです。
マンションで育って、ネズミを見たことのない人と、農家で育ち、毎日のようにネズミ捕獲器に捕まったネズミを見ていたような人では、感じ方も大いに異なるようです。