あるお客様から、「焦げくさい臭いがするので、すぐ来て下さい。」と言われた。そして、緊急にて二手に分かれて行動して下さい。との指示があった。
現場のチームが2人ずつに分かれて、私ともうひとりで、焦げ臭いという現場に向かった。

向かい始めて、「焦げ臭かったら、消防署の119番に連絡して、すぐ来てもらわないと、大変なことになっちゃうんじゃないっすか。」との指摘があったので、同感だと気が付き、お客様の所に電話を入れて、「焦げくさい状態でしたら、消防署に連絡された方が良いのではないでしょうか。」と提案のような、質問のような言い方をしたら、「忙しく、来るのが面倒なの?」と聞き返されたので、「いいえ、そうではなくて、我々の到着が間に合わなくて、燃えてしまってからでは遅いと思ったものですから、誤解しないで下さい。」と言い、すでに向かって急いでいることも伝えて電話を切った。

気が気じゃない。とはこのことだ。信号で止まってもイライラする。もし、間に合わなくて出火してしまったら、どうしようか。と思って、現地の情報やお客様の考え方をもう少し聞きたくて、同行するスタッフから2回目の電話をさせてお尋ねした。

すると、お客様の予想では、天井裏でネズミが電線をかじり、被覆のビニール部分がとれて電線の芯が露出し、漏電火災のような状況ではないかと考えている。だから、ネズミのことだから、大至急来てほしい。という趣旨のようだ。
「ただ、先月にも同様の臭いがしたので、今回は落ち着いている。慌てずに来て下さい。」と言われて緊急性がないのかな、と少し緊張度が下がったけれど、やっぱりネズミの問題=弊社の責任?と悩んでしまうことから、気が気ではない。

そして、やっとの思いで到着し、路上駐車でもよし、駐車禁止で切符を切られても良いから、と判断し前面道路に乗り捨てるようにして、お客様の家に駆け込んだ。そして、天井裏や屋根裏などを確認したところ、ネズミの侵入はなかった。天井裏には、大量のゴキブリが居たけれど、ネズミの生息はなかった。

後で調べてみたら、お隣さんが落ち葉をたき火して燃やし、その煙の臭いがどこからか侵入してきていたことが判明した。本当に気が気ではなかった。