中国で大気汚染が酷い。以前から指摘されていたが、最近、顕著に表れてきた。風が吹くとか、吹かないとか、帰省客が多いなどの理由も云々されているが、本質は大気汚染に対する中国政府の対応が不十分だったのであろう。

日本経済新聞によると、それまで中国国内の50%のシェアを持っていた中国企業のシェアが15%まで落ち込み、松下電器が前年比2倍、シャープも3倍、ダイキンが3.6倍となり、12年のシェアは40%に達したそうだ。

シェアが伸びた時期は、尖閣諸島の問題がクローズアップされてからという。暴動を起こす人々が居る一方で、安くない日本製品を購入する人々が増えている。先般も乳児向け粉ミルクを指摘したが、化粧品なども圧倒的に支持されているという。信頼されるのは、有り難い。

以前に、スリランカに行ったことがある。スリランカでは、数少ない日本語と出会うのだが、車を指差して、日本車の場合は『本物』と言い、韓国製などの自動車を指差しては、『偽物』と言っていた。

また、台湾では20年ほど前までは、ベンツやBMWなどのドイツ車が高級車市場の圧倒的なシェアを持っていた。しかし、一昨年に行った時には、レクサスだらけと言っても過言ではなかった。

製品の優秀さは、故障が少ないとか、デザイン性とか、価格とか、色々の観点で評価されるから、単に日本製は信頼があると、単純には決め付ける気もない。しかし、化粧品や食品などの「安全」や「安心」というジャンルで圧倒的なシェアを持っていることは、胸を張って良いことであり、中国政府の度重なるウソ報道は、人民の心が離れるばかりであり、国際的にも信用を失うことになるのではなかろか。

論語をはじめ、中国には優れた徳の文化があったと思う。しかし、共産党による文化大革命で文化が破壊され、人心が離れていると感じられてならない。

寺子屋の多くが論語を教科書として採用し、日本の倫理観や価値観の根底が形成され、日本の指導層の多くが影響を受けたのではないかと考えている。そんな倫理観の根源を提供してくれた国なのに、鉄道が事故を起こすと、車両を埋めてしまって隠ぺいしようとする体質、ねつ造だと主張する価値観、いずれも残念でならない。アジアのリーダーに相応しい立派な国になってもらいたいと願う。
陶磁器にしても、書道にしても、仏教にしても、多くの文化的な影響を受けた国だから、日本人の真面目さと比較すると残念でならない。