台東区の山谷地区にある、某簡易宿泊所のネズミ駆除という仕事を弊社にて始めて実施させて頂いた。
1泊2500円程度、もう少し安い宿泊施設もある。弊社が施工した建物は、全室が個室になっていて広さは、3帖程度しかなく、風呂は共同で時間帯による順番制度。テレビはある。電気代などは宿泊費に込みになっているそうだ。

元々は日雇い労働者の街として有名であり、かつては手配師がやってきて、日雇いの仕事を伝えて、ワゴン車に数名乗せて、施工現場に向かうということが頻繁にあった。

ところが、最近では平均年齢も高齢化し、仕事に行く気のない人々が少なくないという。
一方、宿泊施設の中では、ほぼ満室になっている。テレビばかり見ていて、どうやって収入があるのか、不思議だった。

すると、宿泊施設の管理人が教えてくれた。「あの部屋の男性は、○○という子供さんが居て、毎月家賃のように宿泊代を支払いに来るけど、身柄は引き取らない。面倒も見ない。だけど、食事代などは置いて帰る。」とのことだった。

考えてみれば、2500円の宿泊代、電気代が込みとはいえ、月間にすれば75,000円にもなり、安いアパートを借りることができる。だけど、簡易宿泊所に父親を預けているようなものだと言う。

また、最近ではバックパッカーのような外人さんが安いホテルとして宿泊するケースも少なくないそうだ。地下鉄の利用で都心部まで便利とか、宿泊費が安いとか、理由は様々だが時代の変化と共に簡易宿泊所も変わりつつある。

時代の変化なのか、前回書かせた頂いたホームレス問題と合わせて、高齢者の様々な様子と国の行く末を考えさせられることが多くなった。